糖尿病予備軍と言われたらどんなことに気をつけるべき？

そのままにしておくと、遅かれ早かれ糖尿病にかかることになってしまう、糖尿病予備軍。もしも、糖尿病予備軍と言われてしまったら、いますぐにでも気をつけるべき習慣がいくつかあります。今回は、糖尿病予備軍が、どんなことに気をつけて生活できるかについて、ご紹介します。

■いつもの飲んでいる飲み物を見直してみよう

糖尿病にかかりたくないのであれば、いつも飲んでいる飲み物を見直すところからはじめてみましょう。
もしも、水分補給としてスポーツドリンクや炭酸飲料、そのほかのペットボトル入り飲料を飲むことが日常的になっているのであれば、その習慣を変えることはとても重要になります。
液体の糖分は、吸収されやすく、血糖値をすぐに上げてしまいます。そのため、喉が渇いたのであれば、ジュースを飲むのではなく、水やお茶で水分補給をするようにしましょう。
また、毎日アルコールを飲むことが習慣になっている方も、気をつける必要があります。アルコールはカロリーが高いだけでなく、脂肪の代謝を低下させるため太りやすくなったり、人を過食に走らせる特徴があります。
食事時には必ず日本酒の晩酌付き、もしくはビールなどのアルコールを毎日大量に飲むのが習慣になっているのであれば、できるだけ1日の摂取量を減らすようにしましょう。

■油を使った料理をなるべく避けるようにする

カリカリに揚がったから揚げや、サクサクの天ぷらなど、油を使った料理や油の多い食事は、とても美味しくて、ついつい食が進んでしまうのではないでしょうか。
ところが、空腹のときに油ものを食べると、急激に血糖値を上げてしまう結果になります。また、油を使った料理は、基本的にカロリーが高くなってしまう調理法であるため、糖尿病予備軍の方であれば、なるべく控えたほうがよいと言えるでしょう。
ただし、毎日油を使わない料理だけを食べるのも、物足りなく感じてしまい、それがストレスの原因になり兼ねません。
そのような場合には、いつも使用している油を太りにくい油である、エゴマ油や米油、そしてオリーブオイルやゴマ油などに換えて料理するとよいでしょう。

■お米やパンなどの主食の量を減らす努力を！

お腹いっぱいご飯が食べられることで、幸せを感じる方も多いのではないでしょうか？
日本人の主食であるお米は、私たちの体の大切なエネルギー源になります。しかし、その摂り過ぎは、糖尿病予備軍をあっという間に糖尿病患者に変えてしまいます。
一般的に炭水化物は、体内に入ると15分以内に血糖値を上昇させます。そのため、糖尿病予備軍の方が大量に炭水化物を摂取したとすれば、炭水化物はエネルギーとして代謝されずに、消化酵素によってブドウ糖に変えられたまま、体内の血糖値を上昇させることになるのです。
もしもそのまま、炭水化物をたくさん食べることが習慣になったままの生活を送るなら、血糖値を下げるなんて夢のまた夢でしょう。
ですから、血糖値を下げるために、主食の摂取量を減らすように心掛けることが大切です。
しかし、極端に走ってしまい、炭水化物をまったく摂取しないのも、体に害がある場合があります。炭水化物を摂らないことで、肝機能が低下したり、脳が栄養不足になってしまうこともあります。
そのため、炭水化物をまったく摂らないというのではなく、制限する、もしくは少しづつ減らすように努力してみることができるかも知れません。
ご飯やパンでお腹をいっぱいにするのではなく、野菜やキノコ類を多めに食べるように、食生活を見直す必要があるでしょう。

■塩分の摂取量を減らすようにしよう

塩分の摂り過ぎは、体に悪いと誰もがご存知でしょう。塩分は、高血圧の原因になりますし、それによって動脈硬化を起こしやすくなってしまいます。
直接的に、塩分が糖尿病を悪化させるわけではありません。しかし、塩分の摂り過ぎによる高血圧は、恐ろしい糖尿病の合併症発症リスクを高めてしまいます。
主に、心筋梗塞や脳梗塞、そして糖尿病性腎症になる危険性が高まりますが、腎症にかかってしまい、それが悪化すると人工透析を受けなければならなくなります。
それを避けるためにも、糖尿病予備軍のうちから、塩分の摂取量を減らす努力をするようにしましょう。

■サプリメントで血糖値を整えよう

頭では分かってはいても、なかなか実行できないのが悩みという方もおられるはず。健康的な生活を心掛けてはいても、忙しさのあまり、いつもヘルシー志向ではいられないことだってあるでしょう。
そんなときに、補助的な役割で糖尿病予備軍を助けてくれるのが、サプリメントです。サプリメントのみに頼ってしまうとよくありませんが、生活の見直しを進めながら、足りない部分をサプリメントで補うようにするなら、効果を得ることができるでしょう。
血糖値が高めであると判断された糖尿病予備軍の方であれば、血糖値を整えるサプリメントがおすすめです。
食事に気をつけながら、サプリメントの助けを得ることによって、食後高血糖を抑えることができるでしょう。
しかし、特定保健用食品であるサプリメントを摂取する際には、すでに糖尿病治療を行っている方や、血糖値を下げる薬を処方されている方などの場合、医師に相談した後の服用がおすすめです。

■まとめ

糖尿病予備軍が、意識的に生活の見直しをすれば、糖尿病にかかるのを防ぐことができると言えるでしょう。
また、糖尿病予備軍と言われてしまった場合には、上記のこと以外にも、運動不足の解消やストレスを抱えすぎないことなども大切です。
ぜひとも、一生付き合っていくことになる病気にかかってしまって後悔するよりも、ちょっとの努力で病気を未然に防ぐようにしましょう。

 - 糖尿病に関する基礎知識