誰でもできる!血糖値を下げるお風呂の入り方とは?
お風呂が大好きな方は多いと思いますが、お風呂に入ることによって血糖値を下げることができます。ただし、ただお風呂につかればいいだけではなく、正しい入浴法を実践しなければ血糖値を下げることはできません。そこで今回は、血糖値を下げるお風呂の入り方についてご紹介したいと思います。
■お風呂に入るとどうして血糖値を下げることができるの?
お風呂に入ると体が温まりますが、そうすることによって基礎代謝がアップします。
基礎代謝がアップするということは、エネルギーを効率よく燃やせることになり、消費エネルギーが増えます。
消費エネルギーが増えれば、インスリンの分泌量が少なかったり、インスリンがうまく作用しない場合においても血糖値をコントロールし、血糖値を下げることになります。
また、お風呂に入ることによって血行を促進し、リラックス効果を得ることができます。
そうすると、ストレスを軽減するのにも役立ち、結果として血糖値を下げることに繋がります。
■お風呂に入るとどれくらいカロリー消費できる?
ふつうに日常生活を送っていたとしても、わたしたちの体は常にカロリーを消費しています。
お風呂に入ることによって消費されるカロリーについてですが、例えば、体重60kgの40代の男性が15分間お風呂に入ったときに消費されるカロリーは、51.2キロカロリーです。
以外に少ないと思われたでしょうか?
しかし、毎日行う活動の中でも、実は入浴がもっとも効率よくカロリーを消費できると言えるでしょう。
お風呂に入ることは、楽しみながら、そしてリラックスしながらできる毎日の活動ですから、ぜひ血糖値を下げるためにも正しい入浴法を続けてお風呂に入りたいですね。
参照記事:参照
■すべての糖尿病患者に効果があるの?
一型糖尿病の方でも二型糖尿病の方でも、基本的にお風呂に入ることによって血糖値を下げる効果が期待できます。
しかしながら、中にはお風呂に入ると血糖値が上がる方もおられるようです。
「血糖値を下げるためにお風呂に入ったのにどうして?!」と思われるかもしれませんが、これは、正しいお風呂の入り方ができていないから生じると言えるでしょう。
入浴後に血糖値が上がる方は、もしかすると熱いお湯が好みの方が多いのではないでしょうか?
42℃以上の熱めのお湯で入浴すると、リラックスするどころか交感神経が緊張してしまい、結果的に血糖値を上昇させてしまいます。
そのため、せっかくお風呂に入ったのにも関わらず、血糖値を下げる効果が得られない、という結果になってしまうのです。
そして、お風呂に入る前に水分を十分に補給していなかった場合にも、血液がドロドロになってしまい、血糖値が上昇します。
■糖尿病の方がお風呂に入る際の注意点
糖尿病の方がお風呂に入る際の注意点としては、入浴前に水分補給をしっかり行うこと、です。
食後にお風呂に入るのが習慣の方でも、お風呂に入る前には水分を摂取するのを忘れないようにしましょう。
さらに、お風呂に入ると血糖値を下げるのを通り越して、低血糖を招く恐れもあります。
低血糖に陥らないようにするためには、下記の3つのことをきちんと守って入浴するようにしましょう。
1. 空腹時の入浴は避ける
2. 経口血糖降下剤を飲んだ後の入浴は避ける
3. インスリン注射後の入浴は避ける
■血糖値を下げる正しいお風呂の入り方とは?
血糖値を下げるためにお風呂に入る場合、お風呂のお湯の温度には十分気をつける必要があるでしょう。
ぬるま湯による入浴がおすすめですが、温度としては40℃~41℃の間の温度のお湯が効果的です。
42℃を越すと、体はポカポカと早く温まりますが、リラックスするどころか体を緊張させてしまい、カロリーを消費していたとしても血糖値を下げる効果は低く、逆効果になります。
「長くつかればつかるだけエネルギーが消費できるのでは?」と思われるかもしれませんが、血糖値を下げるために入浴するのであれば、ぬるめのお湯に10~15分ほどつかるだけで十分効果を得ることができます。
長くお風呂につかることによって、体の水分がどんどん減っていくことになり、血糖値を上昇させることになりかねないため、ぜひ適度な時間での入浴を心掛けるようにしましょう。
<お風呂に入るときのポイント>
・水分をしっかり補給してから入浴する
・40℃~41℃の温度のお湯で入浴する
・10~15分間ほど入浴する
■まとめ
世界でも、類をみないほどお風呂好きな民族である日本人。
そんな日本人の毎日お風呂に入る習慣を活かして、血糖値を下げることができるなら、入浴には一石二鳥どころか、一石三鳥や四鳥ぐらいの益があるのではないでしょうか?
お風呂に入って血行がよくなれば、インスリンの働きもよくなります。
入浴は、毎日の習慣として無理なく続けられるという点も、ポイントが高いと言えるでしょう。
ただし、冬場など気温の変化が激しい時期のお風呂には、心筋梗塞などを引き起こすこともあるため、注意する必要があります。
寒いからと言って、熱湯に入ったり長湯をしないよう、気をつけるようにしたいですね。